ロゴ

活動記録 : レビュー ✕ コラム ✕ 覚書 ✕ ブログ

デイコのお仕事についてはコチラ

実写版 海街diary

映画 漫画・コミック

こんばんは。今日で5枚1000円のDVDレンタル作品が終了となります。
最後の作品は吉田秋生先生の「海街diary」の実写版映画です。

この作品は、2012年に母の癌が再発し、手術と治療に数か月入院が必要となり、寝たきりの祖母の介護と、身の回りの事が母任せで一切出来ない父の事と、母の看護とで仕事が続けられなくなり、当時勤めていた会社を辞職し、家に引き籠ったばかりの頃、私の事を心配してくださった母の友人が、気分転換に貸してくれたのが最初でした。

「心がほっこりするから読んでみ…」と。

その方は大阪の小学校で教師をされていて、ちょうど定年間際にお父様が癌で亡くなり、その看護疲れでお母様が脳梗塞になり、車いす生活を余儀なくされたため、大阪での住まいを引き払い、三重に戻ってきて、現在お母様の介護をされている方でした。

たぶん知らず知らずに色んなものが溜まっていて、私も気付かぬうちに疲れていたんだと思いますが、読んだ後何故か無性に涙が止まらず、泣きじゃくったシーンがありました。
今、読み直すと、別に泣いてしまうほどのシーンはないのですが…(苦笑)

当時は5巻まで出版されていて、でもその人は「4巻までしか、買ってないんだけど…」と言われて、何回か返すまでに読み直して、そこで、自分の持っている「ラヴァーズ・キス」の主役の藤井君が、次女の彼氏として登場していることに気付き、5巻を自分で買ってしまったのを覚えています。

実写版 海街diary

父親に捨てられた現実に耐えきれず娘たちを置いて母親も出て行ってしまった中、祖父母の元、強く育った3人姉妹と、父の訃報の知らせを受け、云十年ぶりの父との再会(?)ならぬ父の告別式で、母を捨てる原因となった女性との間に生まれた妹との出逢いから始まります。

その子の母もすでに亡くなっており、父親はまた別の女性と結婚していて、その女性には連れ子がいたらしく、父が死んだと同時に、その異母妹は義母との間に何のつながりもなくなってしまう…そんな身の上を心配し、長女の幸が「一緒に鎌倉で暮らそう…考えてみて。」と誘い、一緒に暮らすことになりました。

父親の最後の妻だった人は、自分だけを好きな人…そんな女性でした。
居ますよね…マジで…こういう人。

自分は最愛の人を亡くして、辛すぎて喪主のような事をする心の余裕がないから、夫の実の娘である中学生のすずに喪主の挨拶をさせようと、平気で考えることもいう事も出来る人。

実の娘だって同じくらい辛いに決まってますよ…。それを、大人で一応は保護者である立場の者が…あんまりの無神経さにびっくりしつつも、あ~居るな…こういう人、そう思いました。
私、サクヤも結構長く生きてきてますから、何人か会ったことがあります。同じ状況になったら、同じような事を言いだしそうな人…。

そこで幸が、毅然と「大人の仕事を子供にさせないでください。無理なのでしたら、私がしましょうか…。」と言うシーンは中々胸がすっきりしました。きっとすずもそうだったのでしょう…。

即答しなくてもいいから、考えてみて…と誘われた鎌倉行、駅のホームで「行きます!」と前のめりで(笑)即答してましたから…。

そうして、すずが鎌倉へやってきました。三人姉妹が四人姉妹となった瞬間です。

ここからの新生活の中で、すずの戸惑いや驚きを、すず役の広瀬すずちゃんは、実に好演しているな…と思いました。綾瀬はるかさん演じる幸と、長沢まさみさん演じる佳乃のシーンは、ケンカでも単なる言い合いでも、すべてテンポが良くて、楽しいです。
原作よりも美人過ぎる長女・次女ですが、この二人の掛け合いは、あ~幸と佳乃だな~と思えて、違和感なく受け入れられました(笑)

サクヤにも妹が一人おりますが、学生の頃は喧嘩ばかりしてましたが、私が進学・就職と実家を出て、その後戻ってすぐに妹が転勤族の夫の元へ嫁ぎ家を出てから、たまに会うと、一晩中話をしたりしています。

女兄弟って、こうよね…と、なんだかほっこりしてくるシーンが多くて、映画の出来栄えも前半を見ただけで、納得できました。素晴らしい作品ですね!!

実写版 海街diary

すずは姉達の養いの元、元気に過ごしていますが、やはりどこか姉達に対し、遠慮もしくは罪の意識があるようで、本当の自分をさらけ出すことが出来ないようでした。

自分の母が、姉達の父親を好きになってしまったせいで、姉達の家族の平和を壊してしまった…。
そう思っているからこそ、姉達の前で父親の話も出来ないし、ましてや母親の事は言えない…そう思い込んでしまっていて、自分はココに居てもいいのだろうか…と考えるようになります。

そういったすずの不安や悩みを聞いてくれている、地元のサッカークラブ・湘南オクトパスのチームメイトで同級生の尾崎風太くんとのロマンスもこの物語の楽しみのポイントでもあります!

何しろ彼(風太)は、「ラヴァーズ・キス」の登場人物である尾崎光良と尾崎美樹の弟くんなのですよ!
こういうキャラクターの相関図を考えると「海街diary」は、本当に「ラヴァーズ・キス」のクロスオーバー作品なんだな~としみじみ思いますね!

映画の中では幸の恋愛程、あまり深く語られていませんでしたが、佳乃とその恋人「ラバーズ・キス」の主人公キャラ、藤井朋章との恋は、お互いに嘘の中に成り立っていた関係でした。

お互いが素性を偽り、真実がバレたと同時に別れ、仕事に身を入れ始めた時に、大衆食堂「海猫食堂」の店主の事情を知ります。

同じように、幸は勤務先の病院の小児科の医師と不倫関係にあり、長く付き合ってきていました。
その彼から「離婚する。ボストンへ付いてきてほしい…」と誘われますが、それを断り、不倫関係にも終止符を打ちました。その後、師長から打診されていた緩和ケア病棟へ移ったようで、おそらく大衆食堂「海猫食堂」の二ノ宮幸子さんの最期を看取ったんじゃなかな…と思いました。

実写版 海街diary

この映画は、この作品の中でキーポイントとなる、父のお葬式で始まり、大衆食堂「海猫食堂」の店主・二ノ宮幸子さんのお葬式で終わる構成になってます。

ずっと蟠っていたモノが、父の葬式へ出ることで昇華され、異母舞と出逢い。
姉妹で色んな出来事を乗り越え、二ノ宮さんの死を見送る…そんな優しい出会いと別れが表現されているんだな…と思います。

実写版 海街diary

この作品のキャッチフレーズは「家族を捨てた父が、のこしてくれた家族。」

とってもキャッチフレーズにピッタリな作品ですね。

一番最後に、私の大好きな作品、この作品のクロスオーバー作品である「ラバーズ・キス」の本を紹介してますが、他に「海街diary」の魅力を紹介するガイドブック「すずちゃんの鎌倉さんぽ―海街diary」と作品に登場するメニューをレシピ付きで再現されている「海街diary すずちゃんの海街レシピ」があります。

この2冊は持っていないガイドブックなのですが、「遙かなる時空の中で3」の舞台にもなった鎌倉。
非常に興味があるのも事実です。

いつか買ってしまっている自分が安易に想像できますね(苦笑)